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♪カランコロン
男がハアハア言いながら雑貨店にやって来ました。
「いらしゃ、顔色が悪いですよ。大丈夫ですか?」
「ハアハア、羽化してから5日間は本能に逆らえず、異性を求めて鳴き続けました。が後の2日間は、ずっとあなたを探し飛び回り、やっと見つけました!」
「なぜ私を?」
「あれは7年前」
「……?」
「ハアハア、駅前再開発で掘り返された土の上に、もがき苦しんでいた僕を、駅から離れた公園の土に、優しくて埋めてくれたのがあなたです」
「ああ……あの時の」
「ハアハア、僕には時間がありません。お礼に、ここで鳴かせて下さい」
男は大きな声で叫び始めました。
《ジ……ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ウィヨース、ウィヨース、ジ……》
それは、店のガラス窓が割れるかと思うほど響きました。
そして男は、深くお辞儀をして出て行きました。
コロンカラン♫
男がハアハア言いながら雑貨店にやって来ました。
「いらしゃ、顔色が悪いですよ。大丈夫ですか?」
「ハアハア、羽化してから5日間は本能に逆らえず、異性を求めて鳴き続けました。が後の2日間は、ずっとあなたを探し飛び回り、やっと見つけました!」
「なぜ私を?」
「あれは7年前」
「……?」
「ハアハア、駅前再開発で掘り返された土の上に、もがき苦しんでいた僕を、駅から離れた公園の土に、優しくて埋めてくれたのがあなたです」
「ああ……あの時の」
「ハアハア、僕には時間がありません。お礼に、ここで鳴かせて下さい」
男は大きな声で叫び始めました。
《ジ……ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ツクツクホーシ、ウィヨース、ウィヨース、ジ……》
それは、店のガラス窓が割れるかと思うほど響きました。
そして男は、深くお辞儀をして出て行きました。
コロンカラン♫
ファンタジー
公開:22/08/13 06:37
言葉遊びが好きで、褒めらると伸びるタイプです。
良かったら読んでやって下さい!
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