おちょくりロープ

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私は人生に失望して、首を吊ろうと思った。木の枝にロープを掛け、首を入れた。
だが死ねなかった。それどころか踊りだした。首をロープに入れた状態で、死にもせず体は反応して踊っていた。
踊っているうちに、死ぬことが馬鹿らしくなってきた。少なくとも自分は動く体がある。よし生ある限り生きよう。そう考えると、身も心も前向きになってきた。

と思っていたら、ロープに放り投げられ地面に叩きつけられた。全身の骨が折れて、内臓が破裂した。即死はできなかったが、痛みを抱えたままじわじわと死んでいくのだろう。
私はぼんやりと、このロープはなんという名なのだろうと考えた。殺人ロープか、おちょくりロープか、自殺幇助ロープか。
あるいは樹に自殺幇助者の念か、悪魔の念が入っているのかもしれなかった。何にせよ、安らかに死にたかった。
ホラー
公開:22/08/08 02:00

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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