ごめんね姉ちゃん

6
1

有紀は自殺した姉のことを小説に書いた。姉は美人なんて書いたら、それを見た友人のKちゃんが「美人な姉妹がいたら嫉妬するよね」と言ってくる。あまり羨ましい姉でもなかったし有紀は別に嫉妬しないが、Kちゃんのお母さんは彼女より美人だからその発想になったのだろうと有紀は思った。
なにかと「有紀ちゃんが言ってたから」とKちゃんは人のせいにしてくるので、有紀は知らんけどを語尾につけるようになる。「知らんけどって、発言に責任持ってなくてイヤだな」と有紀は他の人に咎められた。
空想で小説を書く有紀に「犯罪者になるのは妄想する人」、「家庭に問題がある人は行動にも問題が見られるのは、血液型占いくらい信憑性がある」だとか言ってくるKちゃん。
Kちゃんは血液型占いを信じていて(占いでも一番ないだろうと有紀は思う)、ばかばかしいので有紀は聞かないことにした。怒ったのを見て、Kちゃんは「ごめんね」とはじめて言った。
ホラー
公開:22/08/05 20:01

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容