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小さい頃は頭が良くて学者になりたいと思っていた。でも育児放棄するような母親と二人暮らしですごく貧乏だったから、大学どころか義務教育が終えられるかも怪しいもんだった。
ある年なんて正月なのに家に金も食べ物もない状態。
そんな時、現れたんだ。生き別れた父親だと名乗るおじさんに。
フラフラ食いもん求めて外に出たら、家の前でお年玉だと言って一万円もくれた。
餓死寸前のタイミングだった。それでなんとか食いつなぐことができた。その後、母親は逮捕されて僕は施設に入ったんだけど。
父親だという男はそれから一度も姿を見せなかった。考えてみれば、そんな都合よく来るわけないよな。
ただそれで俺の人生は救われた。希望が持てた。生き延びることができて、博士号も取って、そして君と結婚することもできた。
だからこれから行ってくるよ、僕が発明したタイムマシンに乗って。
あの日の僕に一万円のお年玉をあげに行くんだ。
ある年なんて正月なのに家に金も食べ物もない状態。
そんな時、現れたんだ。生き別れた父親だと名乗るおじさんに。
フラフラ食いもん求めて外に出たら、家の前でお年玉だと言って一万円もくれた。
餓死寸前のタイミングだった。それでなんとか食いつなぐことができた。その後、母親は逮捕されて僕は施設に入ったんだけど。
父親だという男はそれから一度も姿を見せなかった。考えてみれば、そんな都合よく来るわけないよな。
ただそれで俺の人生は救われた。希望が持てた。生き延びることができて、博士号も取って、そして君と結婚することもできた。
だからこれから行ってくるよ、僕が発明したタイムマシンに乗って。
あの日の僕に一万円のお年玉をあげに行くんだ。
SF
公開:22/08/05 19:52
更新:22/08/05 20:16
更新:22/08/05 20:16
どんでん返しが好き。ちょっとずつ書いていきたいです。
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