鹿の話
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                                旅先で一人酒を飲んでいたら、親子連れの鹿が入ってきた。店内を見回したが、だれも気にしていない。 
大将は手慣れた様子で、鹿に声をかける。
「酒場に子供を連れてきたらこまるでしょ。お母さんだけにしないと」
鹿は少し困ったような鳴き声を上げた。
「ダメダメ」
と大将は答える。
どうも大将は鹿と会話ができるらしい。鹿はトボトボと酒場を後にした。
 
そして、何事もなかったかのように営業は続く。
流石は奈良県民、と僕は思った。
    大将は手慣れた様子で、鹿に声をかける。
「酒場に子供を連れてきたらこまるでしょ。お母さんだけにしないと」
鹿は少し困ったような鳴き声を上げた。
「ダメダメ」
と大将は答える。
どうも大将は鹿と会話ができるらしい。鹿はトボトボと酒場を後にした。
そして、何事もなかったかのように営業は続く。
流石は奈良県民、と僕は思った。
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      公開:22/08/05 11:58      
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齊藤 想