ティーとカップ

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「ティーとカップが必要な所に行こうぜ」
俺はゴルフに誘われたのか。
「おう、いいぜ」
そう言われ、俺は日焼け止めを塗り、ゴルフクラブを持って、友達との待ち合わせ場所に向かった。しばらく待っていると友達がやってきた。随分と軽装だ。車の中にゴルフクラブとかは乗せてあるのかなと思い、そのまま友達の車に乗り込んだ。山道の中にどんどん入っていく。当然、ゴルフをするのだから山道の中にあるコースを回るのが普通だろう。だが友達は、この先ゴルフ場と書かれた案内板の矢印の方向とは逆の右手側に向かって車を走らせた。
「おい、今の道を登っていくんだぞ。道間違えてるぞ」
「間違えていない。合っている」
「どういうことだ?こんなところにゴルフ場が?」
「お前、何を言っているんだ。今日はゴルフなんてしないぞ」
「えっ?だってティーとカップが必要な所って言ったじゃないか」
「ここだよ」
そう言って喫茶店に入っていった。
公開:22/08/08 09:10
更新:22/08/08 08:11

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

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・作詞を担当
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ブラウン・シュガー
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