警官お父つぁん

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大瀬町のお父つぁんと言われるのは、この町の名物警察官である栗林だ。栗林は今日も町の平和に貢献している。
「おまわりさん。おまわりさん」
「ん?どうしたの?」
高齢の女性が警察署を訪れる。栗林が対応する。
「眼鏡がないんだよ。届いてないかい?」
「眼鏡かあー。届いてないなー。これは事件だなー。よし、俺も一緒に探してやろう。覚えてる範囲でいいんだけど、最後に眼鏡を外したのはいつだい?」
「家の中だねえ。でも家の中は探し回ったんだよ」
「もう一回、家の中探してみようか。一緒に行こう」
栗林はおばあちゃんの家で眼鏡を探す。
「あったぞー」
栗林は仏壇の隙間に落ちている眼鏡を見つけた。
「ありがとう。助かったよ。さすが大林町のお父つぁんだねえ」
こんな小さな困り事でも嫌な顔ひとつせず手伝ってくれる。
「困り事に大きいも小さいもねえんだ。いつでも頼ってくれよ」
人情は正義だ。それが栗林の信条だ。
公開:22/08/03 10:34

富本アキユ( 日本 )

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・作詞を担当
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