隠れ家的喫茶店

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ポストに喫茶店のクーポンが入っていた。折角だしと行ってみる。
隠れ家的な店の雰囲気はとても素敵で家族の存在を忘れられるいい時間を過ごせた。
私はこの店の虜になった。いつ来ても私以外の客はいない。紅茶を啜り、私だけの時間を過ごす。
数時間後。そろそろ帰らなきゃ…と、窓の外を見れば私そっくりな誰かが家族と歩いていた。
何?どういう事?急いで店を出ようにも扉が開かない。
店員さん!と呼んでも店内に人の気配はない。私は閉じ込められていた。
私の手元にはクーポンが1枚。それをドアの隙間からそっと出した。
それを見知らぬ女性が手にする。女性が店内に入ってくると私は外に出られた。
私の姿は見知らぬ女性のものへと変わっていた。振り返ると喫茶店は存在していなかった。そもそも私は結婚していただろうか?
そうか。全ては私の妄想だったんだ。そうに違いないと決めつけ私は私でない誰かとして新しい人生を歩む事にした。
公開:22/08/04 20:44

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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