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「私がいいって言うまで絶対にこっちを見ないでよ!」
彼にきつく言いつけ、着替えてみる。
…やっぱり似合わないな。彼がプレゼントしてくれた服は可愛い系で、不愛想な私には不釣り合いだ。
可愛い系の服は私だって大好きだ。だから彼のプレゼントは凄く嬉しい。けど、やっぱり駄目だな…
「そうか?俺は似合っていると思うけどな」
振り返ると彼が私を見つめていた。
「声に出てたぞ。お前ってば本当に不器用だな」
彼の一言に顔か赤くなる。褒められて赤くなる。
恥ずかしくて恥ずかしくて…恥ずかしすぎて私はショック死してしまった。

胸に強い衝撃を感じ、目を覚ます。彼が私に心臓マッサージを施してくれていた。
それだけじゃない。呼吸が止まっている私に人工呼吸までしてくれている。
嬉しくて、恥ずかしくて、息を吹き返した私は彼を突き飛ばした。
「王子様のキスで目覚めた気分はどうだい、お姫様?」
私は微笑む彼に惚れ直した。
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公開:22/08/03 21:13

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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