お片付け

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幼い頃からお片付けしなさいと教わってきた。自分が遊んだおもちゃ、散らかった部屋、食後の食器達。その都度僕はしっかりお片付けしてきた。自分で言うのもなんだが僕はお片付けが得意で好きだ。散らかっていると落ち着かないが、お片付けしている時は間違え探しをしている時のような集中力で他のなにもかもを忘れられた。
僕が大きくなるにつれてお片付けしたいものが増えてきた。勉強道具、部活に持っていく鞄、そして人間関係。
最近、鼻につく奴がいる。奴が目の前にいると落ち着かなくてイライラした。あぁ、こいつもお片付けできたら。ん?まてよ。

あぁそうか。

そして、僕は大人になった。今もお片付けは欠かさずこなしている。今も部屋のベッドをお片付けしている途中だ。
「おい!285番!早く出てこい。」
「いやぁ、なかなかお片付けが終わらなくて。」
ヘラヘラした表情の裏で私は落ち着かずイライラしていた。だから、次は。
ホラー
公開:22/08/01 07:30

リマウチ

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