虹色鉛筆
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昔、娘に嘘を教えたことがある。
「ねえ。虹ってどうしてできるの?」
「虹色鉛筆で神様が描いてるからだよ」
「私も虹色鉛筆欲しい!!」
娘は、キラキラした真っ直ぐな瞳で言った。
「じゃあ良い子にして病気を治さないとね」
それから娘は頑張って苦い薬も飲んだ。その頑張る姿に心を打たれた私は、娘に嘘をついてしまった事を後悔した。だからせめて夢を見させてあげようと思い、一本で七色の色が描ける虹色鉛筆を用意した。
「お母さんね。虹色鉛筆持ってるんだ。これ、梨花ちゃんにあげる」
「ほんと!?」
そう言って梨花に七色鉛筆を渡した。
「梨花、虹描く!!」
そう言って喜んで紙に虹の絵を描き始めた。
「……虹出ない」
梨花は不満そうだった。その翌日、雨が降った。梨花は泣きそうな顔をしていた。そして翌日。
「梨花。見て」
窓を開けると大きな虹が出ていた。これはきっと梨花が頑張ったご褒美だ。
「ねえ。虹ってどうしてできるの?」
「虹色鉛筆で神様が描いてるからだよ」
「私も虹色鉛筆欲しい!!」
娘は、キラキラした真っ直ぐな瞳で言った。
「じゃあ良い子にして病気を治さないとね」
それから娘は頑張って苦い薬も飲んだ。その頑張る姿に心を打たれた私は、娘に嘘をついてしまった事を後悔した。だからせめて夢を見させてあげようと思い、一本で七色の色が描ける虹色鉛筆を用意した。
「お母さんね。虹色鉛筆持ってるんだ。これ、梨花ちゃんにあげる」
「ほんと!?」
そう言って梨花に七色鉛筆を渡した。
「梨花、虹描く!!」
そう言って喜んで紙に虹の絵を描き始めた。
「……虹出ない」
梨花は不満そうだった。その翌日、雨が降った。梨花は泣きそうな顔をしていた。そして翌日。
「梨花。見て」
窓を開けると大きな虹が出ていた。これはきっと梨花が頑張ったご褒美だ。
公開:22/07/30 09:19
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