Ⅲ.八章 根源悪ノ牧場 7/9

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「プレ・ナド?」
「そう名付けられました。由来は、我々の創作者しか知りません」
 スパイスたちは淡々と続ける。
「我々の役目は、この終わりが決まりし世界に蔓延する、靦然たる永続による混沌から、あなたのような資格者を救い出すこと」
「資格者?」
「ア―ゼンノア。そう名付けられています」
「どういう意味なんだ?」
「世界の真実を知り」
「新たな世界を望める者の事」
「それに俺が選ばれたというのか?」
「ええ。そうです」
「冗談言っちゃいけねえ。俺は全てが嫌になって逃げだした弱い男なんだぞ。この世界からも。人間からもな」
「そうですね。だからあなたは、二重の檻の中に閉じこもった。ここまで会いに来るのは本当に大変でしたよ」
「そこまでして、何で俺なんかを」
「どんな相手であれ、まずは会って話すことからです。それに…」
 さんきゅうが持っていた本を見せるスパイス。
「これほどの本を書ける方ですから」
SF
公開:22/07/30 02:33
連載 SF 戦争 差別

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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