花火師の憂鬱
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玉屋が音の小さい花火を作った。
何でも偉いお侍様から「花火の音が大きすぎて猫が怯えてしまう。中には逃げ出してしまう猫もいる始末…どうか、猫が嫌がらぬ花火を作ってくれぬだろうか?」と頼まれたらしい。
か~っ!情けねぇ!花火と言やぁ音が大きくて当たり前だろう!それを小さくしろだ?肝っ玉の小せぇお侍様だな!その頼みを受けた玉屋も情けねぇ!花火師としての誇りはねぇのか!
俺はな!何があってもデカい音の花火を作り続けるぞ!
玉屋に啖呵を切って帰宅した俺。
今帰ったぞ!と大声を出すも返事はない。狭い家だ。聞こえない筈はない。
もう一度大声を出す。たまらず隣家の者が出てきた。
「あんたの奥さんなら猫を連れて出て行ったよ。あんたの大きな声と大きな態度に嫌気がさしたんだって。だからもう大声を出すんじゃないよ。近所迷惑だ」
その言葉に俺は委縮してしまった。
家に入る。まるで花火の後のような静けさに涙が出た。
何でも偉いお侍様から「花火の音が大きすぎて猫が怯えてしまう。中には逃げ出してしまう猫もいる始末…どうか、猫が嫌がらぬ花火を作ってくれぬだろうか?」と頼まれたらしい。
か~っ!情けねぇ!花火と言やぁ音が大きくて当たり前だろう!それを小さくしろだ?肝っ玉の小せぇお侍様だな!その頼みを受けた玉屋も情けねぇ!花火師としての誇りはねぇのか!
俺はな!何があってもデカい音の花火を作り続けるぞ!
玉屋に啖呵を切って帰宅した俺。
今帰ったぞ!と大声を出すも返事はない。狭い家だ。聞こえない筈はない。
もう一度大声を出す。たまらず隣家の者が出てきた。
「あんたの奥さんなら猫を連れて出て行ったよ。あんたの大きな声と大きな態度に嫌気がさしたんだって。だからもう大声を出すんじゃないよ。近所迷惑だ」
その言葉に俺は委縮してしまった。
家に入る。まるで花火の後のような静けさに涙が出た。
公開:22/07/27 20:52
元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。
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