円満華鏡

0
3

休みの日、妻と円満華鏡を見に来た。
僕はすぐに家庭円満華鏡を手に「これでいいんじゃないか?」と妻に見せる。
しかし妻は「先にこっちよ」と夫婦円満華鏡を差し出してきた。そうだな。もう少し夫婦二人っきりの時間を過ごそう。
夫婦円満華鏡を覗くと夫が休みの日に家事をして、妻を労っている。いやいや、休日は休ませてくれよ。
「そうやって育児も全部私に押し付けるつもり?貴方って最低ね」
分かったよ…休日は出来るだけ家事をやるよ…
改めて家庭円満華鏡を覗くと毎日くたくたになるまで働く僕の姿が見えた。これが家庭円満?冗談じゃない!
「よく見て、私や子供達が働く貴方を尊敬しているわ」
確かに…子供達は家事も出来る僕を凄いと言ってくれる。妻と一緒に台所に立つ僕は楽しそうだ。
「あと、これも覗いて」
妻に渡された老後円満華鏡には僕と妻が孫達に囲まれ幸せそうに過ごす姿が見えた。
こんな老後があるなら、頑張ろうかな。
公開:22/07/24 21:15

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容