下駄

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散歩途中に珍しく下駄を履いている小学生に出会った。あれ懐かしいなと足元をジート見ていると、急ぎ足でカランコロンと走り去った。
ここ最近どころか、何十年も下駄を履いた子供なんか、いや大人も含めて見たこともなかった。
まるで昭和20年代の光景だ。当時は正月には新しい下駄を買ってもらい、よそ行き用に履いた。今までの歯が斜めにチビタ下駄は、遊び専用だ。
鬼ごっこも隠れんぼも缶蹴りも、全て遊びは下駄で駆けずり回っていた。
下駄は室町時代から江戸時代にかけては、支配者層を中心に履かれるようになり、庶民一般の履物となったのは、江戸後期でしかも江戸や大坂など都市部に限られていたらしい。

明治から昭和にかけて旧制高等学校の学生がファッションとして学生服などに下駄を履いているのをバンカラとも呼んだ。
勝負は最後まで判らないことを、下駄を履くまで判らないとか、物を高く売るのを下駄を履かせて売るとか言った。
その他
公開:22/07/24 21:07

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