マジックテープ

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マジックテープの財布はダサい。それは引く。そんな事を言われるが、俺はマジックテープの財布を使っている。なぜならこの財布は、俺の母親が初めて俺にくれた誕生日プレゼントなのだから。
マジックテープの財布には、不思議な魔法がかかっている。それは物を大切にしていたから想いという魔法がかかっているのだ。使い込みすぎて、もうマジックテープの寿命は尽きてくっつかなくなった。でもこれは、俺にとって何よりも大切な宝物で、お守りなのだ。だが財布がなければ困る。なので仕方なく新しい財布を買った。新しい財布の中に前の財布の切れ端をお守り代わりに入れた。
するとある日、買い物をしようと思い、財布を見ると声が聞こえた。

「ちゃんと無駄遣いせずに節約してて偉いわね。これからも無駄遣いしないようにしなさいよ」

それは母の声だった。俺をいつも見てくれているんだと思うと涙が出た。
マジックテープの魔法は、とても凄いんだ。
公開:22/07/26 07:56

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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