恋のアンテナ

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ピピッ!!反応する音がした。これは恋のアンテナが反応した時の音だ。僕には恋のアンテナが頭の上にある。普段は見えないようになっているが、恋をするとセンサーが反応して音が出るのだ。どうやらこの近くにいる人に、僕は恋をするようだ。しかしね、僕はもう恋なんてしない。もううんざりなんだ。何度女の子に振り回されてきた事か。もう振り回されるのはごめんだ。これからは自由に生きて行くんだ。そう都合良く何度もアンテナの通りに恋するなんて思うなよ、僕の頭の上の恋のアンテナよ。
女の子が何か探し物をしているのか、この辺りをウロウロしていた。関係ない。僕には関係ない。そう思ったら風でピンク色のハンカチが落ちてきた。
あー……これだよね?探し物。
「あの……これ」
ハンカチを渡してスッといなくなろう。
「ありがとう」
その笑顔は天使のような笑顔だった。僕はドキッとしてしまった。くそう、またか。また笑顔にやられた。
公開:22/12/21 08:06

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
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