ホラー話と、あれこれ

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「マスター、今日は」
「いらっしゃい」
「じつは最近、してみたい事があって」
「何です?」
「ある所が小説の募集をしてて。幻想や怪奇ものを扱う出版社なんだけど」
「はあ」
「そこに応募してみようかと」
「なるほど。普段からお話を作るの、好きですよね」
「うん。でも短い話が多いので、小説となると勝手が別」

「そうですか。どんな話を作られます?」
「それが“道具のような話”を作ってみようかと」
「ほう」
「お話というと娯楽でしょ普通は。でも実用的な話を作りたくて」
「例えば?」
「心がリラックスできる道具。赤川次郎さんや星新一さんの様に」

「はあ、つまり役に立つ話ですな。で、締切りはいつです」
「それが募集開始が11月で、締切りが来年1月末」
「そらまた厳しいですな」
「また途中で、相談に来させてよ」
「もちろん。でも気をつけて下さいね。貴方の話が、ホラーでなく“ホラ話”にならん様にネ」
その他
公開:22/12/18 14:37
喫茶店

tamaonion( 千葉 )

雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。

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