ぎゅーっ

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押入れから大きな機械が出てきた。何これ?
「それ、映石機よ。映写機みたく石に込められた記憶を映す事が出来るの」
母はそう言うと映石機に結婚指輪をセットした。
『雅子さん、僕と結婚して下さい!』
今よりずっと若い父が結婚指輪を手に母にプロポーズする姿が映し出された。
『雅子さん、指輪喜んでくれるかな?サイズ、間違ってないよな?』
心配性は昔からのようだ。
「どう?面白いでしょ。この中にはね、父さんと母さんの愛の記録がぎゅーっと詰まっているの」
映石機が映し出す若き日の母。その笑顔は宝石に負けないくらい輝いていた。
「こんな事も出来るわよ」
母は結婚指輪を機械から取り外すと今度は古びた玩具の指輪をセットした。
『ぼく、おおきくなったらママとけっこんする』
子供の頃の僕が、母に玩具の指輪をプレゼントする姿が映し出された。
一瞬で顔が赤くなる。
そんな僕を妻と母はニヤニヤしながら見つめてきた。
公開:22/12/19 20:53

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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