ぎゅーっ

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学校からの帰り道。夕日に照らされる僕らの影に気付いた人は思わず目をむく。
僕は一人なのに地面を見ると僕の影の隣には女の人の影がある。
幽霊だ!なんてよく言われるけど、この影は妖怪・影女のものだ。
影女には実体がない。影だけしか存在しない。
僕はそんな影女の手をぎゅーっと握る。目には見えないけど多分この辺りだろうと手を握る。
振り回してみると影女の手も僕の影の手と一緒に動いた。
繋がっている。それが凄く嬉しくて、頬が緩んでしまう。
半年前、お母さんが死んでしまった時はもう二度と笑えないと思っていた。
俯いてばかりで、顔を上げる事が出来なかった。
でもだからこそ、影女の存在に僕は気付けた。
影女はきっとお母さんの影だ。だってお母さん言っていたもの。「いつもあなたをカゲから見守っているわ」って。
だから僕、夕日で伸びる影を見ては、少しだけ顔を上げる事が出来たよ。
これからも傍にいてね。お母さん。
公開:22/12/14 21:02

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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