バーレルのようなもの

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ある探偵社。
「次のニュースです。昨夜、相次いで強盗傷害事件が起こりました。被害者はバーレルのようなもので頭を殴打され、身につけた宝石を盗まれ…」
『バールではなく?面白い』
退屈していた私はソファから起き上がった。
調べてみると、凶器は被害者の頭部の傷と付着した油分からの推測とか。
私は宝石を身につけ、毛皮のコートに身を包み、現場周辺を歩くことに。囮捜査だ。
すると、前方にフライドチキンの販売車が。
「チキンはいかがですか?」
黒髪で前髪の長い青年だ。
次の瞬間、青年は持っていたバーレルを振り上げた。急いで、私は毛皮のコートを脱ぐ。
「グワー!」
コートの下に、鳥よけの目玉をペイントしといて助かった。
『でたな。クリスマスカラス』
カラスに変化し、飛び去ろうとする怪人に私はしがみついた。
盗まれた宝石を巣から取り返し、私が戻ってきた頃には、すべての罪がなかったように街は白く染まっていた。
ミステリー・推理
公開:22/12/17 16:46
毎週ショートショートnote クリスマスカラス

そるとばたあ( 神奈川 )

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