冬色世界

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急激に気温が下がり、慌てて冬物のコートを出してくる。お気に入りのコートを着れるのは、寒い冬だからこその特権であり、特別な感じがする。さっきまで寒くて心まで冷えていた。マイナス思考に陥ってしまい、自分なんてと考えてしまいそうになったが、お気に入りのコートを着ると自信に満ちてきた。
せっかくだ。どこかへ出かけようか。電車に乗り、少し遠出する。一人旅だ。目的地は田舎の冬景色が見れる場所だ。目的地に着くと田舎故に人は少なかった。持ってきたカメラを構えて冬景色の写真を撮る。撮った写真を確認すると、そこには小さな白い物が写っていた。
こんなものなかったような?
そう思い、辺りを確認するとそれはいた。
「ウサギだ!!」
私が叫ぶと白いウサギは、逃げるどころか近寄ってきた。人懐っこい。
「お前は上質な毛皮のコートがあっていいな」
ウサギの体を撫でる。すると雪が降り始めた。今年も冬の香りがする。
公開:22/12/02 09:59

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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