永遠の幸せ

両親が生きている。父も元気だし、母も元気だ。母の料理を食べる。相変わらず美味しい。母の料理をお腹いっぱいになるまで食べて風呂に入る。風呂に入るとふと考えてしまう。
「この幸せはいつまで続くんだろう」
そうだ。いつかは両親もいなくなってしまうだろう。それは紛れもない事実なのだ。だからこそ今ある幸せを精一杯味わうしかないのだ。でも……
「この幸せが壊れてしまうのが怖い……」
風呂の中で一人泣いた。どれくらい先の話になるのかは分からないけど、いつかそうなる未来が怖くて泣いてしまった。そんな時に風呂場のドアがノックされた。
「何？」
「着替え置いてたら泣いてる声が聞こえたから」
母だった。風呂から上がって理由を聞かれ、私は正直に話した。すると母は言った。
「あなたも結婚して好きな人ができれば、そんな事も考えなくなるわよ。頑張りなさいね」
……ああ、婚活頑張らないとな。
なんてまだ子供だけど。