ヒソヒソ話

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ヒソヒソと私の方を見ながら、ボソボソと話しているのが聴こえてくる。とても感じが悪い。
「言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ!!」
私はその二人に向かって叫んだ。
「えー、あなたの事じゃないよ。ふふふ」
そう言って私を馬鹿にしたように、またヒソヒソと話し始める。私はイライラしながらその場を後にした。
そんな事があってから、私は訓練した。耳を鍛えた。私は究極の地獄耳を手に入れた。どんな小さな話し声も聞き取る事ができる。
また例のあの二人組がいる。また私の方を見ながらボソボソと話している。でももう大丈夫。私、聞き取れるから。
「美香ちゃんさ、この間彼氏と別れたらしいよ」
「なんですって!?その話、詳しく!!」
私は会話に割り込んだ。
「え、聞こえてたの?」
「聞こえてたよ。美香ちゃん彼氏と別れたんでしょ?」
「うん。だって今、あなたと付き合ってるんでしょ?」
そう。私が彼を奪ったの。
公開:22/11/27 07:29
更新:22/11/27 07:30

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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