手袋の木

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我が社のエントランスには大きなモミの木が飾られてある。
このモミの木は私が孤児だった頃、サンタクロースから貰ったものだ。そして、この会社を作ったきっかけでもある。
孤児だった私にモミの木をくれたサンタは言った。
「このモミの木の根元に拾った手袋を埋めなさい。そうすれば数日後にはモミの木から手袋が収穫できるだろう」
道を歩けば片方だけの手袋はよく落ちていた。私はそれを拾い売っては日銭を稼いでいた。
だから日銭が減ると思うと、手袋を埋めるなんて中々できなかった。
だが試しにとボロボロの軍手を植えてみたところ、モミの木に沢山の新品の軍手がなった。
それを見て、これは本物だと確信した。
そうして収穫した手袋で商売を始めた私は今や社長だ。
私は収益の一部を孤児院に寄付している。
あの時、サンタが冷たくなった私の手を取ってくれたように、今度は私が子ども達の手を取るサンタになるのだと活動を続けている。
公開:22/11/29 21:05

幸運な野良猫

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