銅田少年の事件簿

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おれは名探偵として有名な銅田少年の傍で、四人もの人を殺した。
やはりおれは捕まってしまった。最初の殺人の時から、おれが犯人だと気づいていたと言う。
「なら何故その時点でおれを捕まえなかった」
「それだと盛り上がらないしね。本になった時の売り上げも違うんだわ」
「そうかあんたはいつも最後の一人が殺される時か、犯人が自殺を図る時にようやく謎を解くな」
「そうだね」
「だけどおれが犯行するに至ったやむを得ない事情を話せば死刑はないだろう」
「いや四人殺してるから反省の情が無いと見られて、逆効果だと思うぜ。酒を呑んでて酩酊状態でしたとか、薬をやって精神錯乱状態でしたとか言った方がまだ死刑回避の確率は高まるんじゃないのか」
「しかしあんたの本を読むと、情に厚いことが書いてあるが」
「あれはゴーストライターが脚色して書いてあるだけ。人を何人も殺した凶悪犯罪者なんて、一部を除けば誰も同情してくれないよ」
ミステリー・推理
公開:22/11/17 21:49

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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