皮と骨

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「すっかり痩せ細ったね」
「イケメンだろ?」
彼は病気だった。痩せ細り、皮と骨だけになってしまった。しかし彼は、いつも私を楽しませる為に話してくれる。死にそうな自分の事ではなく、私の事ばかり気にかけてくれる。そんな優しい彼がどうして・・・。そういえば彼は、入院する前に私に見せたいものがあると言っていた。それをふと思い出して、彼に聞いてみる。
「ねえ。前にさ、私に見せたいものがあるって言ってたよね。何を見せたかったの?」
「ああ、こんな状態の今となっちゃ見せる程のものでもないさ」
それから彼は、まもなく亡くなった。悲しみに暮れている中、彼の遺品を整理していると手紙が出てきた。
「前に君が見たいと言っていたものだけど、あれは工芸品の事なんだよ。鳥の骨と皮で作ったものさ。まるで僕みたいだねって言うと君が怒ると思ってさ」
その工芸品が奥から出てきた。とても綺麗なそれは、彼との大切な思い出の品だ。
公開:22/11/17 07:21

富本アキユ( 日本 )

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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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