セピア色の砂時計

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この砂時計には、不思議な力があります。彼女はそう言っていた。一見するとただの砂時計にしか見えないんだけど、彼女からは、肌身離さず持っていて欲しいと言われた。お守りなのだそうだ。僕は悪いものに憑かれているからと。悪いものに憑かれているという自覚もない。危ない目に遭った事もないし、悲しい思いをした事もない。彼女は何を心配しているのだろうか。学校の帰り道、電車を待っていると急に誰かに背中を押されて僕は、線路に向かって体が投げ出された。
「えっ……」
その瞬間、電車が来て、僕を轢く。……はずだった。鞄に付けていた砂時計が発光し、砂時計が逆方向に流れた。すると同時に僕の体は、駅の方へと勝手に戻っていき、電車が止まった。あれは一体何だったのか。彼女に聞こうにも、もう彼女は遠くへ行ってしまった。彼女は魔法使いか何かなのだろうか。おかげで助かった。ありがとう。君は今、どこで何をしているんだい?
公開:22/11/16 09:32

富本アキユ( 日本 )

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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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ブラウン・シュガー
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