名前
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冷蔵庫に入れておいたプリンがなくなっている。亜希は振り返った。
「沙奈、また私のプリン食べたでしょ」
ソファに座って携帯電話を触っていた沙奈が顔を上げる。不思議そうに首を傾げた。
「食べたよ」
「勝手に食べないでよ。いっつも私が楽しみに置いてあるデザート食べるよね。ホント止めてほしい」
沙奈の目が細くなる。冷めたような目だ。
「自分のなら、『亜希』って名前書いときなよ」
ソファの上で胡座をかき、頬杖をついた。
「持ち物にはちゃんと名前を書きましょうってね。書いとかなきゃ、誰のかわかんないよ」
ニヤついた沙奈を見て、亜希はため息しか出てこない。秋を吐ききった時、あることに気づいた。
亜希は携帯電話を取り出し、メールを打つ。
「うちに来るとき、『亜希の彼氏』って襷をかけてきて」
「沙奈、また私のプリン食べたでしょ」
ソファに座って携帯電話を触っていた沙奈が顔を上げる。不思議そうに首を傾げた。
「食べたよ」
「勝手に食べないでよ。いっつも私が楽しみに置いてあるデザート食べるよね。ホント止めてほしい」
沙奈の目が細くなる。冷めたような目だ。
「自分のなら、『亜希』って名前書いときなよ」
ソファの上で胡座をかき、頬杖をついた。
「持ち物にはちゃんと名前を書きましょうってね。書いとかなきゃ、誰のかわかんないよ」
ニヤついた沙奈を見て、亜希はため息しか出てこない。秋を吐ききった時、あることに気づいた。
亜希は携帯電話を取り出し、メールを打つ。
「うちに来るとき、『亜希の彼氏』って襷をかけてきて」
その他
公開:22/11/11 18:00
2021年3月に小説を初めて完成させました。いろいろなジャンルのショートショートを書いていきたいと思います。
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