炒飯騎士

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「ここが噂の店か……」
中華料理店<炒飯騎士>
ここの炒飯が評判なのだという。早速店内に入ると、内装は至って普通の中華料理店と変わらない。
「いらっしゃい。何にしましょう」
「炒飯を」
「はいよ」
その風貌を見て思わず、驚いてしまう。中世ヨーロッパに出てくるような騎士の恰好をしていたからだ。なるほど。これが炒飯騎士と言われる理由か。
「どうしてそんな格好を?」
「食えばわかるさ」
そう言われ、騎士の恰好をした店員は、厨房へ入っていき、炒飯を作り始めた。しばらく待っていると良い匂いが漂ってきた。
「はいよ」
出てきたのは普通の炒飯と見た目は変わらない。とりあえず食べてみる。口の中に放り込んだら、なぜか王女の姿が見えた。王女はとても悲しんでいる。戦争を終わらせたいようだ。
「俺も王女の為に戦う」
気付けばそう言っていた。
「はいよ。騎士の装備一式。これで戦ってきな」
そう言って俺は店を出た。
公開:22/11/03 09:15

富本アキユ( 日本 )

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