玉手箱と亀
2
2
なぜこんな役目を押し付けられるんだ、と亀の愚痴は止まらなかった。
乙姫様の命令は、若い男を竜宮城に連れて来いと。彼らを色仕掛けで篭絡し、若者から「若さ」を搾り取る。
そして、乙姫さまの「老い」を捨てるために、若者に押し付けるのが、玉手箱というわけだ。
若者が玉手箱をあけた途端に乙姫様の「老い」は若者に呪いのように感染し、若者は哀れ老人になる。
それにしても、なぜ人間は「絶対に開けるなよ!」と言われると開けてしまうのだろうか。
そういう亀も、乙姫様からお駄賃をもらって少し若返っているから、文句も言えないのだが。
このお駄賃があるからこそ、亀は万年生きられる。
さあ、今日も新しいカモを見つけるか。若くて、乙姫好みの男前で、さらに「絶対に開けるなよ」と言われると開けてしまいそうな人間を。
おや、あそこにいかにも玉手箱を開けそうな3人組が。
乙姫様の命令は、若い男を竜宮城に連れて来いと。彼らを色仕掛けで篭絡し、若者から「若さ」を搾り取る。
そして、乙姫さまの「老い」を捨てるために、若者に押し付けるのが、玉手箱というわけだ。
若者が玉手箱をあけた途端に乙姫様の「老い」は若者に呪いのように感染し、若者は哀れ老人になる。
それにしても、なぜ人間は「絶対に開けるなよ!」と言われると開けてしまうのだろうか。
そういう亀も、乙姫様からお駄賃をもらって少し若返っているから、文句も言えないのだが。
このお駄賃があるからこそ、亀は万年生きられる。
さあ、今日も新しいカモを見つけるか。若くて、乙姫好みの男前で、さらに「絶対に開けるなよ」と言われると開けてしまいそうな人間を。
おや、あそこにいかにも玉手箱を開けそうな3人組が。
SF
公開:22/10/27 21:31
ログインするとコメントを投稿できます