姿形は変わろうとも…

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「芳樹さん?」
彼女は変わり果てた僕の姿を見てもその名前で呼んでくれた。
『よく分かったね。気付かないかと思った』
襤褸を着た骸骨。それが今の僕の姿で、死神をしている僕の正装だ。
「分かりますよ。愛した人なんですもの。貴方こそ、私が分からなかったんじゃないですか?」
首を横に振る。それこそこっちのセリフだ。愛した人を見間違えるわけがない。
「嬉しいわ。だって私、シワシワのお婆ちゃんになったのよ。絶対に気付かれないと思っていたわ」
40歳の若さで死んだ僕に対し、彼女は97歳まで生きた。
約50年もの間、再婚もせずに僕の事を想い続けていてくれたのだと思うと涙が出そうになる。
僕は彼女の手を取った。
僕の手から生まれた青い炎が、彼女の体を、魂を包んでいく。
『…これで僕と同じだ』
炎が消え、骨になった彼女にそう告げる。
僕は、僕らはお互いを未だに愛している。
骨になっても、骨の髄まで愛している。
公開:22/10/26 20:49

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
そのIDも凍結されてしまったので旧アカウントには手出しができない状態です。
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…2年経過で、ただただ失望した…

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