出せないメール

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このメールを出したら、もう後戻りはできない。君に想いを伝える内容のこのメールは、何度も何度も読み返して確認した。後は送信ボタンを押すだけだ。
……ダメだ。押せない。どうしても送信ボタンを押す勇気が出ない。でも押さなければ君に僕の想いが伝えられないのに。僕には君しかいないのだから。君じゃなきゃダメなのだから。だからこそ君に想いを伝えなきゃいけないんだ。それなのに、僕の手は震えて、送信ボタンを押す事ができない。
「メール送った?」
友達が横から顔を覗いてくる。
「……まだ」
「ありゃりゃ。意気地がないね。さっさと送っちゃいなよ。でも本当ならもうさ、直接言えばいいのに」
「いや。言えないよ……」
「ほんとダメな奴だなー」
そうだ。頑張って送らなければ。僕の精一杯の謝罪と君への愛の気持ちを込めて。送ろう。このメールを。

綾子。
君のケーキ食べてしまって本当に悪かった。許して欲しい。
公開:22/10/24 08:50

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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