賞味期限

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目の前には美味しそうな沢山の料理。
それを見て、僕はため息を吐く。この料理は全て賞味期限が過ぎてしまっている。
さっきまで美味しかったのに今ではどれを食べても味気ない。
食欲すらもなくなり、料理の処分を考える。
「お待たせ。さ、食べましょ」
彼女が帰ってきた。
「急な仕事で会社に戻らなきゃいけないんじゃ…?」
僕の質問に彼女は苦笑いを浮かべる。
「いいのよ。なんか話聞いていたらくだらないミスでさ、それくらい自分で片付けろ!って怒ってやったわ」
彼女の答えに僕はホッとした。
どんなに美味しい食事だって、君と一緒じゃなきゃ味がしないんだ。
君が僕の前から去ってしまうとその瞬間に料理の賞味期限は過ぎてしまうんだ。
なんて心の声が、口に出ていたようだ。
「賞味期限、切れてないわよ。美味しいから食べてみて。ほら、あ~ん」
彼女の差し出すスプーンを口にする。
さっきとは違う意味で料理の味がしなかった。
公開:22/10/23 20:43

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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