賞味期限

宇宙船の船外活動中、不幸な事故に遭った私。
気が付けば、どこかも分からぬ惑星に一人佇んでいた。
宇宙服の酸素残量は残り僅か。私は…このまま死ぬのか？あまりの恐怖にパニックを起こしかけた。
だが偶々そこを通りかかった宇宙人の宇宙船に私は助けられた。
その宇宙人はとてもいい方々だった。言葉が通じず、身振り手振りで説明する私の意図を汲み、私の乗っていた宇宙船へと送ってくれた。
あの時の仲間の驚いた顔と言ったらなかったよ。
死んだと思っていた私が、宇宙人に助けられたばかりかその宇宙人から貰ったお土産を手に生還したのだから。
この出来事をきっかけにその宇宙人とは今も仲良くしている。
貰ったお土産の賞味期限が切れていた時は「嫌がらせか？」とも思ったが、その宇宙人達が住む星では１日が地球でいうところの１２時間しかないらしい。
この時差の違いの話は百年・二百年経った今でもお互いの星の語り草となっている。