ひねくれた新人作家

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 とある出版社の編集者は頭を抱えていた。新人賞選考書類の名前欄に書いてある、「辺周寺縛」が読めない。

 せっかく手元に届いた作品な上、斬新かつ面白い作品を書く作家を逃すわけにはいかない。なので、編集者は金を糸目をつけずに「辺周寺縛」なる人物を探しだし、ひとつき掛けてやっと見つけた「辺周寺縛」に直接話しかけた。

(あなたの脳内に直接呼び掛けています。私の星の出版社に宇宙を漂流していたあなたの作品が届きました。私はあなたの作品を読んだ編集者です。ええと、あなたはなんとお呼びしたらいいのでしょう? 地球の辞書を調べても読めなくて)
その他
公開:22/10/17 12:00
更新:22/10/17 08:54

好太郎

主に小説投稿サイト「即興小説トレーニング」にて執筆した自作品を、推敲したものを投稿します。
他小説サイト「小説家になろう」でも同様なことをやっています。

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