運勢カレンダー

運勢カレンダーというのが話題になり始めた。良く当たるという評判の占い師Aが、日ごとのラッキーカラーを三六五日全部載せその色を当日身につけていた人は、確かにいいことが起きると評判が高まった。
ならばとBという占い師もラッキーアイテムを三六五日載せたカレンダーを売り出したが、Aほど当たらず大したことは無いと評価は低かった。
Aの出したカレンダーはますます評価が高まり、いいことがあった人が続出した。
その一方で、ラッキーカラーを身につけていない人は事故に遭うだの病気に遭うだのという噂が流れるようになった。
それはいかんと、ほとんどの人がカレンダーを買いラッキーカラーを身につけるようになった。
それでも全ての人が災難から逃れることができるはずもない。幸運に恵まれる人と、不運が大きくのしかかってくる人と二極化されていった。
画一的な行動を取ることによって、歪なバランスになってしまったのかもしれない。