絵描きロボ

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私は絵が下手だが、画家として活動している。どういうことかというと、絵描きロボに描かせているのである。
陳腐な言い方に聞こえるだろうが、私の愛の力によって描かせるのである。私の瞳と心に描いた風景をロボに注入し、描いてもらいそれを私が売る。
卑怯な気もするが、絵の収入自体は大したことがない。私は生まれつき持病があり定職にも就けていない。私のような病弱で無能な男が生きていくには、これくらいしか方法は無かった。

私は夜中突然、発作が起きた。いかん救急車を呼ばねばと思ったが、呼ぶ体力も無い。このまま私は死ぬのだろうと予感した。
私の様子をロボは観察して、絵に描いてくれた。何故かロボは筆を私の手に握らせ、絵を私の傍に置きどこかへ行ってしまった。

私の死体は二週間後、絵の取引があった商人が発見してくれた。この人はすごい、今わの際に自分の姿を描いていたのだと感動してくれた。
死後、私の評価は高まった。
その他
公開:22/10/01 00:31

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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