悲願の優勝
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プロ野球の地方球団ベアーズは、名門シャークスを下しての悲願の初優勝がいよいよ目の前に迫っていた。本拠地の最終戦の三連戦のうち一勝でもすれば優勝である。
前祝いとして監督、選手全員が夜の街で接待された。ベアーズの親会社の社長、山本の奢りである。
「きみたちには我が県の長年の悲願がかかっておる。頑張ってくれたまえ」
言われなくても頑張るつもりではいたが、その言葉はプレッシャーとなった。明日の試合に備えたいのでと帰ろうとしたら、ホステスが抱き着いてきたり幹部が酒を注いで、励ましたりして帰れない空気となった。
そんなことが三日三晩繰り返されて、結局ベアーズはプレッシャーと宴会疲れで三連敗して優勝を逃してしまった。
山本は思惑通りだとほくそ笑んだ。優勝されてしまっては、年俸を大幅に上げなければならない。二位になってくれれば、上げない名分が立つ。
盛り上げた分客も入って儲かったなと、山本はまた笑った。
前祝いとして監督、選手全員が夜の街で接待された。ベアーズの親会社の社長、山本の奢りである。
「きみたちには我が県の長年の悲願がかかっておる。頑張ってくれたまえ」
言われなくても頑張るつもりではいたが、その言葉はプレッシャーとなった。明日の試合に備えたいのでと帰ろうとしたら、ホステスが抱き着いてきたり幹部が酒を注いで、励ましたりして帰れない空気となった。
そんなことが三日三晩繰り返されて、結局ベアーズはプレッシャーと宴会疲れで三連敗して優勝を逃してしまった。
山本は思惑通りだとほくそ笑んだ。優勝されてしまっては、年俸を大幅に上げなければならない。二位になってくれれば、上げない名分が立つ。
盛り上げた分客も入って儲かったなと、山本はまた笑った。
その他
公開:22/09/27 02:25
更新:22/09/27 10:09
更新:22/09/27 10:09
少し変わった、ブラックな話が好きです。
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