クローン

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「君は知っているかね?クローンの第一号は人参だったんだよ」
博士は私にちょっとした雑学を教えてくれた。
「そして長年の研究の末、人類はついに人のクローンを作り出す事に成功した」
博士は歩きながら答えた。
「はい。私も先生の元で長年研究にご一緒させて頂きました。クローンは人類を救う素晴らしい技術です」
「だがね。時々思うのだよ。私のやっている行為は、神の怒りに触れてしまうものなのではないのかとね」
「そんなことありませんよ。先生は多くの病気やケガで苦しんでいる人を救おうとしている。神様もきっと許してくれます」
「そうか……。なら君には人類の為、死んでもらわなければならない」
「なんですって?」
「君はね。私のクローン実験の最初の作品なんだ。君はクローンだ」
「……まさか。冗談ですよね?」
「冗談ではない!!さあ人類の為、喜んで死を受け入れろ!!」
そう言って博士は、私に襲い掛かってきた。
公開:22/05/13 10:25

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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