ラクガキ

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幼い頃の俺は楽ガキだった。毎日が楽しくて仕方ない。
庭を走り回り、公園ではボールを蹴り走り回る。
俺は将来、サッカー選手になる夢を描いていた。子供の絵空事と誰もが思っただろう。
「サッカー選手になるにはしっかり勉強もしなきゃな。戦略がなければ技術は活かせないぞ」
父の言葉を受け勉強にも力を入れる。そんな俺に周りは可愛そうなものを見るような目を向ける。
俺には障害があって手が上手く動かせない。ペンやお箸を持つにも補助器具がいる。
”可愛そう”その言葉に俺は首をひねる。誰にだって苦手な事はあるだろう。それを道具で補って何がおかしい?
俺は周りの目を気にせず走り続けた。
グラウンドに出てはフィールドに足跡を残す。地面に描く落書き。
机に向かっては将来役に立つであろう知識を頭に叩き込む。脳内に描く落書き。
決して上手ではない落書き。だから成就は困難だった。
でも描き続けた結果、不可能ではなかった。
青春
公開:22/05/14 20:44

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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