みんなと違う私はキライ？

産まれた瞬間、「ダメだ」と言われた。
私は、他の子と違うんだって。
同じ場所で生まれ育ったのに、私だけ、歪なんだって。

「あら、これいいわね」
「そうでしょ！」

他の子は、明るい場所で、目立つところで、たくさんの人に可愛がられている。
歪な私は、隅っこで、日の当たらないくらいところにいて。

産まれた瞬間、「ダメだ」と言われた。
でも、そんなにダメなの？
歪なのは、そんなにダメなの？
同じ形じゃないと、見てすらもらえない。
ああ、何で私、こんな姿に産まれてしまったの…



「まま、みて！このだいこんおもしろいよ！」
「あら本当！足があるみたいだわ…私より美脚じゃない？」
「ねー、これかおーよ！」
「野菜嫌いのアンタがそう言うなんて珍しい。よし、買っちゃうか！」

小さな手が私の白い肌を力強く持ち上げた。
涙なんて零れるわけないんだけど、

大変、今にも、切り干し大根になっちゃいそう。