蚊会社

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蚊会社

「蚊」の「蚊」による「蚊」のため会社があった。


蚊も昔は歌を歌っていても問題なんてなかった。しかし、「蚊」の社会にも空を飛ぶ車が発明されると蚊自身で空を飛ばなくなった。
蚊密度があがり「蚊」と「蚊」のパーソナルスペースが侵害されてきたころから「蚊」の社会もおかしくなってきた。
騒音として歌害車扱いされ裁判沙汰もしばしば見受けられる。


やがて蚊の翅は退化していった。
蚊を人間にとって加害者たらしめてきたあの鬱陶しい騒音の翅音も、血を吸う生態ももはや過去の話だ。

進化した蚊文明に対し、人間は殺虫スプレーを蚊害車専用スプレーなんてものまで作り出しているが、いたちごっこが続いている。


「今」から数千年前。人口増加の先に、人類は自らの肉体を縮小化して対応していったのだ。
「蚊」とよばれるサイズで。
SF
公開:22/05/06 22:00
会社 人類 人間 SF 密度 侵害

前虎( https://mobile.twitter.com/mae10ra )

はじめまして。
前虎と申します。
作品を読んでいただけたら嬉しいです!
よろしくお願い致します。
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