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高校からの帰り道、私は進路に悩んでいた。不幸にも学校の成績は良く、親からは大学進学、しかも医学部へ行くよう勧められた。私は今の部活動のバンドが大好きだ。ミュージシャンになるという小さい頃からの夢もある。私は望んでもいない学問という才を与えられたのだ。
ふと気づくと知らない道に迷い込んでいた。どこだろう。帰り方がわからない。少し進むと、腰の高さほどの台があり、そこには懐中電灯が乗っていた。側の矢印の形をした看板には「この先暗いのでお気をつけください」と書かれていた。私は懐中電灯をもって矢印の先に進むことにした。
通ったことも見たこともない道は真っ暗だった。懐中電灯で照らされたところ以外何も見えない。少し進むと道が分かれていた。3つ、いや4つ、いやそれどころじゃない。数えきれないほどの道に分かれている。私は一体どれを選べば良いのだろう。
先の見えない暗く果てしない道を1本選び、私は歩を進めた。
その他
公開:22/05/05 17:00
進路

雪宮冬馬

日本生まれ日本育ち。年齢約20代。まだまだこれからの男です。
noteでもショートショート書いてます。
よろしくお願いします。

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