夏の熱源

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暑い日だ。灰色がさす重たげな積乱雲と、強烈に照り輝く太陽がみえる。
白く、放射線状に放たれる光に、私は手をかざした。
天気予報によると、今日は猛暑日ではないらしかった。だというのに、この暑さはなんであろうか。

はい、と姉は線香を三本渡してくる。お経を唱える住職さんを尻目に、受け取った。
三本の線香が、赤く燻っている。
音もなく燻焼する様は、公正な債権者のようであった。

姉は、先ほどお骨を収めた墓石の前にしゃがみ、手を合わせている。
あげた線香の煙がゆらゆらと、太陽へと昇っていく。

私の番だ。線香の先端の、冠雪のような灰を息で吹きとばす。
目を閉じて、許しを請うように手を合わせた。
その他
公開:22/04/27 22:21

ねむざらし

ねむてっいる、あざらしです。
ねむざらし。

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