おかしな戦争 17(了)

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こうしてモリ・ナガとブルボンとの和議が成立し、モリ・ナガ教主国は新たな君主のもとで軍を引き上げた。
モリ・ナガによって奪われた領土はもとの君主のもとに戻されたが問題は隣り合う領主が権利を主張したり、すでに君主や王族が行方不明になっている場合である。
ルマンドはこうした領土の仲介、あるいは王族の血をひくものの捜索などでも力を発揮した。

また、新教主モリ・ナガも最初こそ兄の非道のとばっちりを受けたものの。彼の人なりが近隣諸国に知れ渡るにつれ彼もまた諸外国から頼られるようになっていく。
君主議会が開かれることで争い事もかなり減った。

だが、人の心に野心がある限りおかしな戦争は終わらない……。

「わが、不死屋連合は列島を統一した今。大陸の覇者を目指す! 皆の者、準備はいいな?」
「はっ」
「上様のみ心のままに」
東洋風の戦鎧に身を固めた武士たちは、野望を胸に大海原に漕ぎ出した。
(了)
ファンタジー
公開:22/04/23 16:31

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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