あめが降ってきた

10
12

物理学者の家の近くで、あめが降ってきたと子供達の声が聞こえてきた。あめだあめだと大声を上げている。
ニ階の窓から見れば、雨ではなく飴が降っている。
だから子供が大喜び騒いでいるんだ。
でも空からの落下物が体に当たれば危険だと、早速学者は得意の数式で、計算を始めた。空気抵抗を0とし飴1個重量を4g、上空5kmを落下スタート地点とし、そのスピードは毎事1100km超となる。正に未来のハイパーループ並だ。
それは東京―大阪間15分の速さだ。飴と言えども弾丸以上の速さで危険だ。

でも地球上には空気がある、その空気抵抗がブレーキ役となり、結局落下速度は毎時1.5kmと大幅減の計算となる。
だとしたら当たっても、痛さは殆ど無い筈、ならば安心だ。
俺も直ぐに大好きな飴を拾いに行こう、飴ちゃ~ん!
ところがそんな時、政府は只今不審な攻撃があった模様、直ちに警戒態勢に入り迎撃に出たと臨時ニュースが流れた。
SF
公開:22/04/19 18:10

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容