43%のパインジュース

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「おい、パシリ。ジュース買ってこい。あっ、パインジュースな」

俺は女子にパシリにされている。あれは事故だった。女子更衣室になっている体育館倉庫を掃除しようとした時、偶然にも女子が着替えている最中だったのだ。おかげで俺は変態扱い。先生に報告されたくなかったら卒業までパシリになれと脅されて弱みを握られたのだ。

「くそっ……。女のくせに調子に乗りやがって。なんで俺がパシリなんて」

自販機に行ってパインジュースを買う。果汁100%と書いてある。

「そうだ。腹立つから水入れて薄めてやろう」

俺はパインジュースをコップに移し、水を入れた。

「ふふふ。これで43%くらいに薄まっただろ。ざまあみろ」

俺は薄めたパインジュースを持っていた。

「ごくごく。美味しいわね。これ!いつものと違う。あんた何かした?」
「水入れて薄めた」
「これからは水入れなさい」

くそ!!余計に手間かかるじゃん!!
公開:22/04/19 09:11

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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