呪いの指輪

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魔女の贈り物をこの国の王である私は何の疑いもなく装着した。
それは呪いの指輪だった。魔女が命じない限り指輪が外れる事はない。無理に外そうとすれば呪いで私の命は失われる。
さらに呪いの指輪を填めている限り、魔女の命令には逆らえない。魔女が命じれば私はその命令に従わなければならない。それがどんな無茶なものであっても必ずや実行してしまう…呪いの指輪とは不可能を可能にする指輪でもあるんだ。
そんな恐ろしい呪いの指輪を填めた私を見て、魔女は高らかに笑う。そして戦々恐々とする私に命令をした。
「貴方は不治の病なんかではありません。その病気は必ず良くなるものです。生きて下さい。貴方はこの国に必要なお方です」
魔女の命令に病魔に侵されていた私の体が回復していく。
魔女は私の病気を治すと呪いの指輪を回収した。私はその指輪を魔女から奪い取る。
それを魔女の左手薬指へと填めると「私の后になってくれ」と命令した。
ファンタジー
公開:22/04/18 20:46

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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