おひさま色の

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窓を開けると、黄色の洪水だった。
昨年秋に植えたパンジーが、寒い冬を乗り越えて、今が盛りと咲き誇っていた。

クリーム、黄色、オレンジ、多彩な黄色が重なって、ぎっしりと、花壇いっぱいに詰め込んだように。

朝露にぬれた花びらが、太陽の光を反射して、まぶしいほどに光っていた。
金の粉をまき散らしたように、キラキラ、キラキラ。

光っているのは、おひさま色のドレス。小指の先ほどの小さな女の子が、楽しそうに、ふわふわ飛びながら、朝露を集めていた。

気がつけば、そこここに、たくさん飛び回っていて、キラキラ、キラキラ。朝露に混じって輝いているのだった。

(窓を開けると…… 04)
ファンタジー
公開:22/04/20 13:59

あさこ

あさこです。よろしくお願いします。
ショートショートは初めてのチャレンジ。 短い文でまとめるのは難しい、試行錯誤中です。
カクヨムでも小説を書いています。https://kakuyomu.jp/users/kukiha
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